欧州各国をはじめ日本でも実施、観光活性化に役立つ
来年から外国人観光客が市内で物品を購入する際、20万ウォンを限度に、その場で付加価値税を差し引いた金額で買えるようになる。8月10日企画財政部の担当者は、「2016年上半期から施行予定の、外国人観光客向け事前免税の限度額を、日別または件別(個別店舗で購入可能な購買件)に20万ウォンとすることを進めている。」と伝えた。8月3日に企画財政部の租税制度課担当公務員が発表した来年度の外国人向け税金還付(Tax Refund)制度の改正に伴う措置である。
具体的な金額は約20万ウォン程度に設定されたと見られ、今後より詳しい計画が発表されるものと思われる。欧州の場合「Tax Refund」よりも「Detax」という概念で普及しており、日本の場合は円安により増え続ける外国人観光客に積極的な概念の税金還付(Tax Refund)制度を適用し、2015年に多くの観光所得を上げる成果を収めた。韓国政府も従来の税金還付(Tax Refund)制度が不便だという指摘を受け、さらに積極的な付加価値税割引効果を狙ってこのような政策を行おうとしている。
国別の「Tax Refund」または「Detax」制度を見ると、フランスの場合、物品購入時の付加価値税は20%であり、「Detax」が適用される最小購買限度は175ユーロからだ。イタリアも物品購入時の付加価値税は20%で、最小購買金額である155ユーロ以上の購買時に適用される。イギリスは付加価値税が20%で、最小購買金額の30ポンドから適用される。ドイツは19%の付加価値税が賦課されるが、25ユーロ以上を購買するとその付加価値税を返金してくれる。
写真: 日本観光庁が発表した、外国人向け消費税8%の免税物品及び金額
日本の場合をより詳しく見てみると、日本は2014年10月1日から積極的な消費税免税政策を取っている。日本の消費税免税の場合、一般物品と消耗品に分けて適用される。一般物品は「家電」「かばん」「靴」「時計」「宝飾品」「衣類品」「工芸品」などで、このような物品を購入する際にその金額が税抜きで10,001円以上の場合は、一般の日本人が購入する際に支払う消費税8%をその場で差し引いてもらえる。但し、その金額は消耗品に当る物品とは別途に計算された金額に限られ、100万円を超える場合は旅券の写しが必要だ。一方、消耗品は「化粧品」「食品」「飲料」「酒」「たばこ」「薬品」などで、総購買金額が税抜きで5,001円以上50万円以下の場合は、消費税8%を差し引いて販売される。これはもちろん購入した製品を日本国内で消費しない場合に限って適用される。
政府は観光活性化のために、外国人観光客が韓国内で購買した商品に対する税金還付(Tax Refund)制度の積極的な適用計画を進めており、これを日別または件別に20万ウォンの水準で検討しているのは、先ほどの諸外国の例からしても妥当であろう。中東呼吸器症候群(MERS)危機で落ち込んでいる観光業界を思えば、より積極的且つ速やかに政策を立て、その定着のために取り組むべきであろう。
